2024年はコンディショニングの「初速体験」を向上する

aub magazine

2023年は腸内細菌の有効性が認知された1年に

山本さんは、2023年は主にAuBとして初のこども向けブランド aub for kidsの立ち上げで大忙しだった1年だったかと思いますが、元々は商品開発のバックグラウンドを持ち、今もAuB全体としての商品開発担当も担っていますよね。そんな山本さんから見て去年の腸ケア市場で印象的なニュースはありますか?

2023年はこどもの腸活に向き合うことが多かった1年ですが、人気受注原料のトップが乳酸菌になったことが印象的でした。

※参照:健康産業新聞 第1779号2024年1月3日 3P

まさにOEM受託企業に勤めていた山本さんならではの視点だなと思うのですが、詳しく教えてください。

健康食品業界内では、健康産業新聞が有名なのですが、安部さんは知っていますか?

知らなかったです。

健康産業新聞において、健康食品の製造受託企業複数社への調査結果として人気受注原料のトップが乳酸菌になったことが明らかになったんです。

乳酸菌が人気になんだな〜ということは分かったのですが、どうして山本さん的にこのニュースが印象的だったのでしょうか?

少し分かりづらいかもしれませんが、この調査結果から分かることとして、たくさんの会社が乳酸菌を配合した健康食品を作っているということです。

なるほど。改めて”菌活”の重要性に各社が注目し始めたということなんですかね?

そうですね。当然どの会社も消費者のニーズを調査した上で新商品を開発するわけなので、腸内細菌の有効性が認知されてきているのだと感じました。

当然広義な意味で競合に当たるわけではありますが、腸活を社会のスタンダードにしていく意味では、業界内で腸内細菌の有効性が認知されてくるのは良いことですよね。

おっしゃる通りです。我々はプロダクト開発だけでなく腸ケアの重要性をコンテンツなどを通して広めていますが、まだまだスピードが遅いです。そういう意味では業界が協力して盛り上げるのは非常に良いことだと思います。

ブランドローンチから見えた「わかりやすさ」と「初速体験」の重要性

少し話を戻すと、山本さん自身はaub for kidsブランドマネージャーとしてブランドグロースに向き合いつつ、年末にはaubブランド(BASE/GROW/MAKE)のブランドマネージャーも兼任することになりましたよね?

はい。

AuBの事業の両輪を見ることになったわけですが、そんな山本さんが思うaubプロダクト(フードテック)としての2023年はどんな一年でしたか?

1年の2/3はこどもの腸活に専念していたということもありますが、やはりaub for kidsのローンチが2023年1番のaubとしての進化だったと思います。

実際、前職ではセールス、そしてAuBに入社してからは商品開発責任者というキャリアを歩んできたと思うのですが、ブランドマネージャー、そして新事業の立ち上げに責任者として携わってみていかがでしたか?

aub for kidsはAuBにとっても新しいチャレンジでしたし、おっしゃる通り、私個人としてもキャリアの幅を広げた1年になりました。

良いことづくめの2023年に見えるのではないかなと思うのですが、実際当事者として推進した山本さん的には、苦しんだ部分はありましたか?

もう苦しさの連続でしたね(笑)

意外(笑)

aub for kidsの立ち上げは、社として最低限成し遂げなければいけないhave toのミッションでしたし、やはり立ち上げたら終わりではなく、そこからスタートですからね。

具体的にはどんなことに苦しみました?

本当にあげればキリがないですが…(笑)一番は世間にとって「こどもの将来の健康への投資」というメッセージは漠然としすぎていて、実際の行動には移しづらいものなんだと実感しました。

確かに、健康に対する意識は上がってきていますし、腸活自体の認知も以前に比べると高まっているのは間違いなくあるので重要だということはわかってもらいつつ、行動に移すまでは変容を促せなかった部分はありますよね。

例えば親御さんご自身がaubのプロダクトを通して腸活に取り組んでいたり、過去に一度でも腸ケアに取り組んだ経験のあるご家庭はお子様にもスムーズに取り入れてもらいやすいことは分かったのですが、親御さんご自身が取り組んだ経験が無い場合「そもそも腸活が何のために必要なのか」という重要性が自分事化されづらく取り入れづらさもあるというのは、顧客ヒアリングを通しても分かってきました。

立ち上げて実際に顧客に商品を手に取ってもらったからこそ、そして実際に販売している商品を訴求したからこそ分かった部分が多い1年間だったと感じています。

そうですね。自分たちの訴求や思いを、商品やサービスを通してよりたくさんの人に届けるためには、腸活ニーズの啓蒙と生活に取り込みやすい商品やサービスの提供が必要だという考えが、より強くなりました。

“続けてもらう”の前段階で良い体験を作れるか

すごいポジティブ!苦しんだようには見えない!笑

「しんどかったな〜」だけ言っていても仕方ないですし、早く苦しさを成功するために必要だった糧として昇華したいので(笑)

とはいえ、ユーザーの方々から嬉しいお言葉もたくさんいただきましたよね。

はい。実際にaub for kidsの商品を利用いただいたお客様からは、お子様の悩みが改善できたというお声をいただきました。「2〜6歳の頃に腸ケアをすることが将来の健康の土台となる」という、まだ世間一般的に認知されていない事実を少数でも届けられたことは、間違いなく自信になりました。

AuBとしても、aub for kidsのローンチにより、こどもへのアプローチができるようになったことで、大人のみならずすべての人へのアプローチが実現可能となったというのは、間違いなく山本さんの功績だと思います。

ありがとうございます。だからこそ、きちんと2024年に繋げていかなければいけないというプレッシャーも感じています。

そういう意味では、2024年はどんなチャレンジをしていく予定ですか?

腸内細菌に着目したコンディショニングアイテムは、現時点では今ある商品がベストであり、最も効果があると考えています。ただし、立ち止まることなく常にアップデートを心がけていきます。

腸内細菌に関する新商品をバンバン開発していくことはやらないということですか?

はい。一方で、腸内細菌以外でのアプローチから「すべての人をベストコンディションに」というAuBとしてのミッションにチャレンジしていく必要があるのかなと。

確かにベストコンディションという言葉は定義が広いですし、腸ケアは体調管理の1丁目1番地ではあるものの、それ以外においてもコンディショニングを良くするアプローチをしていかないと、本当の意味でベストコンディションにはならないというのは非常に納得感があるのですが、具体的にはどのようなことをしていく予定ですか?

この場では言える範囲が限定的になってしまうのですが、腸内環境の改善は”続けてもらう”ことで、体の土台作りや体質改善などへアプローチできるものだと考えています。また、人によってはすぐに体感が出づらかったりすることでもあったりします。

個人差はどうしてもありますよね。

ですので、腸内環境の改善でコンディショニングにける課題の根本要因の解決を長期的に目指してもらわないといけないという視点はどうしても外せません。とはいえ、ある程度即時的にコンディションに関わる悩みの緩和が見込めるようなサービスも、ラインナップとして準備していきたいというのが2024年の大きなテーマになるかなと考えています。

それはすごい楽しみです。確かに「続けてください」「継続して初めて実感します」が本質とはいえ、やはり人間ですから、初速の体験を得たいですよね。

その辺りの期待値調整が腸ケアおよびヘルスケア領域のスケールが難しい要因の1つかなと思いますが、違う方法でアプローチできたら良いなと。

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